中学受験塾の合格者数、合格率から見えること!塾選びで本当に大切なこと

中学受験塾の合格者数と合格率

塾選びをする際に、塾の合格実績を目にしますが、親としても受験対策がなされているか否か、我が子が志望する学校への実績は気になるところではないでしょうか。

塾では、「合格率○○%」のような合格実績が示されている場合があります。一方で、合格率はどこまで信用して良いのか、合格者数との関係は何か、気になる点もあるかと思います。子どもの塾選びの際には、塾が示す合格率に注意しつつ、最適な塾を選ぶ必要があります。

中学受験塾が発表している合格実績を見るときに必要なこと

塾が示す合格実績は、「合格者数」と「合格率」に大きく分けられます。塾の合格率について考えるには、合格者数との関係も大切です。以下、整理してみましょう。

合格者数は目安の一つとして捉える

合格者数は、文字通り合格した人数のことですが、合格実績として考える場合には注意しなくてはなりません。

例えば、ある1名の生徒が複数の学校に合格したとします。この場合、それぞれの学校で合格者数が計算されるため、1名の生徒にもかかわらず合格者数は複数名としてカウントされます。つまり、実際の生徒数よりも合格者数が増加することになります。

この例では、在籍生徒数が多い塾ほど合格者数が多く算出されてしまいます。1名の生徒が2校に合格したとすると、在籍生徒数1000名の塾の合格者数は2000名となります。これは極端な例ですが、実際の生徒数とかけ離れた合格者数が算出されるケースは存在します。

このように考えると、合格者数には注意しなくてはなりません。正確な合格実績とは言えない場合があるので、あくまで目安の一つとして捉え、他の要素も考慮して判断する必要があります。合格者数だけを判断材料にすることは危険です。

合格率は塾選びの判断材料になる

合格者数は人数しか示されませんが、合格率は「合格率○○%」のように割合で示されます。そのため、子どもを塾に入れる際の判断材料として考えやすいです。

先ほども述べたように、在籍生徒数が多い塾では合格者数が多く算出されます。一方で、生徒数が多ければ多いほど、不合格者数も増えます。

多くの合格者数が示されていても、同時に多くの不合格者がいれば、合格率は下がります。つまり、合格率が示されていない状態で合格者数だけを見ても、それが高い合格実績と言えるかどうかはわかりません。

全体の生徒数から考え、どの程度の割合の生徒が合格しているかを考え、判断する必要があります。ここで合格率をもとに判断することになります。

このように考えると、合格実績で重要なものは合格者数より合格率と言えます。塾にいる生徒がどのくらい合格しているかは、人数より割合で考えるべきでしょう。

合格率の注意すべき点

合格率は合格実績を示す重要な情報ですが、注意点もあります。以下、詳しく見ていきましょう。

合格率は意図的に操作が出来てしまう!?

一般的に合格率というと、合格者数を受験者数で割ったものとなります。例えば受験者数が100名で合格者数が80名であれば、80名(合格者数)÷100名(受験者数)で0.8となり、8割の合格者がいることになります。これを%で示すと、合格率80%となります。

合格率は「合格者数÷受験者数」という計算式ですが、ここで合格者数と受験者数が変われば、合格率も変わります。極端例ですが、もし塾が受験者数を操作できれば、合格率を変えることもできます。

合格者数は生徒の実力によって変わるので、塾が簡単に操作できるものではありません。しかし、受験者数は、塾側が意図的に操作することも可能です。

例えば、塾が「難関校への合格率を上げたい」と考えているケースを例に挙げます。この場合、「合格者数÷受験者数」のうち受験者数を減らせば、合格率の数値自体は上がります。80名(合格者数)÷100名(受験者数)では合格率80%ですが、80名(合格者数)÷80名(受験者数)では合格率100%です。

ここで、本当に受かりそうな子だけに難関校への受験をすすめ、そうでない子には他の学校を受けさせ、受験者数を減らすとします。そうすると、結果として合格率は上がる可能性があります。

上記の数値の例でいえば、80名(合格者数)÷100名(受験者数)の受験者数を100名から80名に減らせば、合格率は80%から100%に上がります。そして、合格率が高ければ高いほど、塾としては宣伝に活用することができます。

このように、合格率を上げるために、塾が意図的に受験者数を操作をする可能性があります。

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受験者数の変動があれば合格率は簡単に変わる

もちろん、全ての塾がこのような方法をとるわけではありません。「本当に受かりそうな子だけに難関校への受験をすすめ、そうでない子には他の学校を受けさせる」という方法も、生徒のことをきちんと考えたうえでの判断になる場合もあります。

無理に難関校を受けさせることは生徒にとって悪影響になる場合もあるので、生徒の性格や将来などを踏まえたうえで、塾側の判断として他の学校の受験をすすめることはあります。

しかし、合格率を上げたいがために、塾が受験者数を操作する可能性もないとは言えません。悪徳な塾は、合格率や合格者数を水増しするケースだけではなく、生徒のことを考えずに受験者数を操作する可能性もあるのです。

塾の合格率は、もちろん重要な目安です。一方で、受験者数によって簡単に変わるものでもあります。合格率を上げることを優先せず、きちんと生徒のことを考えている塾でも、受験者数が変化すれば合格率は簡単に変わります。これはどの塾でも共通する部分です。

この点を踏まえ、合格率を目安にすることが大切です。合格率だけで決めるのではなく、その塾の雰囲気、講師の評判、保護者と生徒の満足度や口コミなど、あらゆる情報とともに考える必要があります。

塾全体の合格率or教室ごとの合格率?

塾の合格率

合格率は、塾全体の合格率か、それとも教室ごとの合格率かで話が変わります。この点は合格実績全体の問題で、合格者数にも言えることです。

塾全体の合格率が高くても、子どもを通わせようとしている教室の合格率が低ければ問題があります。合格率は教室ごとに考えた方が圧倒的に効果があるので、実際に教室を訪れて聞くことができれば、重要な判断材料になります。

もし塾側が教室の合格率を明確に解答しない場合、注意するべきでしょう。

合格率は塾の規模も把握しよう

合格率を考える場合、塾の規模も重要なポイントです。

小規模・中規模の塾でも合格率が高い塾があります。これは、少人数でも徹底した指導を行い、高い合格実績のある塾です。

一方で、大手の塾は教室が多くなります。そのため、教室によって合格率にバラつきが発生する可能性が高く、注意しなくてはなりません。

また、大手の塾は在籍生徒数が多いため、合格者数だけでなく不合格者数も多い場合があります。合格者数だけでは合格実績が判断できないので、合格率の重要性が特に高まります。

また、小規模・中規模の塾が必ずしも高い合格率を誇るわけではありません。この点も教室ごとに判断する必要があります。

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塾の合格率を考える際のポイント

以上の話をまとめると、塾の合格率は他の要素とともに考え、なるべく教室ごとの合格率を知る必要があります。この点で重要なことは、やはり直接教室に足を運ぶことです。

保護者の方が教室に訪れることは、確かに手間がかかる側面もあるかと思います。一方で、直接教室を訪れることは、実際の教室の雰囲気や実情を知るうえで圧倒的な効果があります。これは合格率も例外ではありません。

塾がいくら高い合格率を示していても、生徒より合格率を優先するような塾では意味がありません。この点の判断は難しいですが、教室の雰囲気、講師や教室長の対応・態度などをもとに、「この教室は本当に生徒のことを考えているのか」について考えることはできます。そのためには、実際に教室を訪れる必要があります。

また、塾がいくら高い合格率を宣伝していても、教室の合格率が低い場合もあります。この点も教室を訪れて質問することで、実情の把握につながります。

これらの点を総合的に検討し、合格率を考えることが大切です。

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