大阪・大谷中学校で行われる「未来力テスト」!どんなテスト、その背景は?

テストを受ける子供たち

大阪の女子中高一貫教育校である「大谷中学校」で来年度(平成28年度)受験者で一部の受験者に実施する「未来力テスト」が、中学受験専門塾や教育界を驚かせることになっています。

麻布中学校が理科で過去に行なった「ドラえもん問題」と同じぐらいの衝撃を与えていて、将来的には他の私立中学受験でも導入されるかもしれません。

まだ完全公開されてはいませんが、なぜ「未来力テスト」が導入されることになったか、「未来力テスト」とはどんなテストなのか。公開されている資料及び講演会などで知り得たことから分析し、その内容についてご紹介します。

大阪・大谷中学校ってどういう学校?

まず簡単に大阪・大谷中学校についてご紹介します。

大谷中学は明治42年に大谷裁縫女学校からスタートした大阪府ではかなり古くからある名門校で、大阪府で女子校が共学化していくなかでも、女子中高一貫教育を貫いていて、高校からは入学できない学校です。

学科のコースは

  • 医学部・薬学部を目指す「医進コース」
  • 国公立もしくは私立大の理系・文系を目指す教育をする「特進コース」、
  • 独自の英語・国語教育プログラムを入れて国際人教育を行う「凛花コース」

の3コース制で、6年間女子のみの一貫教育を行っています。

今回導入の未来力テスト。どう行われるの?

大谷中学校で行われる「未来力テスト」については、平成28年度入学試験で「凛花コース」1次B日程内の2型で使われると発表されています。

「凛花コース」1次B日程については、1型(国語・算数のみ)と2型(国語・未来力テスト)の選択制で、2型で「未来力テスト」が算数の代わりとして採用されます。

「医進コース」・「特進コース」については、「未来力テスト」は実施されません。

未来力テストを導入背景は?

未来力テストの出題形式はシンプルで、回答方式は記述方式です。

筆者で得た情報としては、500〜1500文字程度の文章を受験者に読んでもらいます。

その文章について、「自分なりに理解し、要約し、頭の中で思ったことやどうすればその文章に書かれていることが解決されるのか?」と理論的に文章で回答してもらうことが、国語・担当主任の先生からわずかに発表されています。

なぜ「凛花コース」1次B日程で選択制にて受験可能としたかは、「凛花コース」の独自プログラムが非常に関係しています。

未来力テストは従来の詰め込みではない力を見ている

「凛花コース」は英語と国語教育に特化させたコースで、他の2コースとは指導方法が異なります。

「凛花タイム」「異文化コミュニケーション」と他のコースでは見られないプログラムがあり、留学生との接触が多いコースです。

「日本人が苦手とする自己表現力や思考力の充実」を特化させるコースです。

「文章を読んで、理解・要約・自分の考えを理論的に書くこと」も大切であると学校側は考えたというのが新テスト導入に大きく影響が出ています。

特に異文化交流が多い「凛花コース」でテストパターンとして導入されたというわけです。

難易度が上がる1次B日程にてお嬢さん方の実力を試すことで、様々な分析を行い、今後の「凛花コース」の指導に反映させるものと見受けられます。

未来力テストは海外に通用する学力をみているかも?

筆者の子供が小5時に、ある塾の2020年に行われる「大学入試改革」についての講演会を聞きにいきました。

大学入試改革に携わった方の話の中で、東大生2名がイギリスのハーバード大学で出題された問題に驚き、ひとつも書くことができずに、不合格となった話をお聞きしました。

ハーバード大学の出題問題

その時の問題が「Who are you?」(あなたは誰なの?)というこの文章のみで、論文を書く問題です。つまり、簡単な質問で「自分で自分を冷静に分析し、要約して、理論的に自分を表現する力」を試しているのです。

英語能力は素晴しいはずなのに、「自分を自己分析し、考えて書く力が備わっていない」と答えられない仕組みです。

受験勉強では、要領よく単語などを覚えることや計算速度が速いのは必要です。講師の方のお話を聞くと、「最近、日本のお子さんにおいて思考力・分析力がよくない傾向である」という指摘がありました。

ある塾の授業で出された「思考力」を試すテスト

話は変わりますが、ある学校の数学の授業で「宇宙旅行に行ったことがありますか?」という質問を投げかけられて、1分間考えてみる時間を与えられて、答えることができたのは、2人だけでした。

正解は「すでに今私たちは地球にいるのだから、宇宙旅行をしたことになります。火星や土星に行くことが宇宙に行くことではないですよ」と言われたと聞いております。

生徒さんの「とんち」すなわち「思考力」を試したというわけです。

私立中学の教育では、今後「思考力」を鍛えていく授業は教科を超えて、増やされていく傾向はあります。

未来力テストはこれから増えるかもしれない

すでに難関校や中堅校において、大学入試改革のことを考えた授業内容を在校生に導入していますが、受験生に「思考力」を単独科目として問うテストは新しい形式です。

今後は、「思考力」を試していくテストはこの大谷中学校のテストをモデルにして、導入する私立中学校は増える可能性は非常に高いものと考えらます。

4教科受験スタイル自体を揺るがしかねないテストでもあるので、今後の動向が注目されますね。

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