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2017-04-13

飽和水蒸気量と露点はこれで完璧!グラフの読み方と計算問題の求め方

今回学習する飽和水蒸気量と露点が登場するのは、中学二年生の地学の学習分野においてです。

理科のうち、化学と物理は難しくて、地学と生物は簡単、というイメージがあるかもしれませんが、だからと言って油断をしてしまってはいけません。

飽和水蒸気量の問題では、複雑な計算問題が出題されることはありませんが、かわりにグラフをしっかりと読み解く必要があり、その読解を前提として、簡単な計算問題を処理する必要があるからです。

とはいえ、グラフの読み方等は、経験を積めば簡単に習得することができる範囲でもありますし、必要以上におそれる必要もありません。

挫けずに、着実な学習をすすめるようにしましょう。

飽和水蒸気量とは

空気1㎥(立法メートル)中にふくむことのできる最大の水蒸気量を飽和水蒸気量と言います。

「飽和」とは最大限まで満たされた状態と意味します。

つまり空気中に入ることのできる水の粒の最大量のことを「飽和水蒸気量」というのです。できるだけ水の粒を取り込んだ状態、つまり、とても湿度が高い状態のことを言います。

飽和水蒸気量の勉強イメージ

イメージをしにくいかもしれませんが、空気中にはたくさんの「水の粒」が存在しています。

天気の良い日は「水の粒」の量が少ないことが多いのでからっとした気持ちが良い状態でしょうし、雨が降った後などは「水の粒」の量が多いことから、じめっとした天気である、ということでイメージをつかむと良いでしょう。

例えば、天気がよくからっとした空気の時は、空気の中にふくまれている水の粒の数がとても少ないので、洗濯物が乾きやすいということは経験したことがあるのではないでしょうか。

雨の日の洗濯物が乾きにくいのは、空気中の水の粒の数がとても多く、洗濯物に含まれている水分が逃げる場所がないからなのです。

飽和水蒸気量の性質

飽和水蒸気量の性質として重要な点として、温度によって飽和水蒸気量が変化するという性質が挙げられます。そして、温度が高ければ高いほど飽和水蒸気量は大きくなり、逆に温度が下がれば飽和水蒸気量は小さくなるのです。

飽和水蒸気量の単位

計算問題が出題されることはまれですが、単位はg/㎥で表現されます。

1㎥の箱の中に、どれだけの水の粒を入れることができるか、つまり何gの水を含んでいるか、というのが水蒸気量とされることからも明らかでしょう。

露点とは

この流れで露点についても学習しておきましょう。温度が高ければ高いほど飽和水蒸気量は大きくなるという性質を先ほどご紹介しました。

例えば、気温が40℃の時に、空気中に飽和水蒸気量の分だけの水分が含まれているとしましょう。

この時に、気温がどんどん下がったとき、40℃の時に全て空気中に含まれていた水の粒は、もはや空気中に全て含まれることができずに、漏れだしてしまうことになります。

露点は空気中の水蒸気が水になる温度

このように、空気中に含まれていた水の粒(水蒸気)が溶け出してしまう、つまり凝結して水滴となってあらわれはじめるときの温度を「露点」と言います。

飽和水蒸気量の兼ね合いで説明したので理解しにくかったかもしれませんが、例えば空気中に含まれている水蒸気量が分からない時をイメージしてみましょう。この時、気温をどんどん下げていくと、ある時点において水滴が発生することになりますね。

この時の気温のことを露点というのです。

湿度とは

露点と関連する概念として、湿度というものがあります。飽和水蒸気量ではなく、実際に空気中にとけている水蒸気量を示す割合のことを言い、以下の公式によって算出することができます。

空気中の水蒸気量が変化しないとき、温度があがると飽和水蒸気量が大きくなりますので、湿度は下がることになります。

公式を利用するような問題も出題されますが、どちらかと言えば、グラフの読解を要する問題に関連して出題されることになりますので、この意味をしっかりと理解することに努めましょう。

グラフ問題を解くに当たって

さて、実際にグラフを読み解く練習をしてみましょう。

グラフ問題を解く上では、いくつかの問題を解くことも重要ですが、一つのグラフを分析して、できるだけたくさんの情報を読み取る練習を重ねることも大切です。

数学でも言えることですが、言葉と同じように、数字・数式も「何かを伝えるため」に利用される役割をもっています。

グラフも同じように、情報を伝えるための道具でしかありません。

そこで、含まれている情報を読み取る練習を重ねることによって、たくさんの言葉を自分のものにすることができ、気付けば問題を解くことができるようになっているでしょう。

飽和水蒸気量を読み取ってみよう

さて、まずこのグラフと表をみたときに、飽和水蒸気量がどのような性質をもっているかよみとってみましょう。

気温℃ 10 20 30
飽和水蒸気量(g/㎥) 9.3 17.2 30.4

飽和水蒸気量と露点のグラフ

例えば、気温が10℃のとき、飽和水蒸気量は9.3g/㎥です。また、同じように20℃のときは17.2g/㎥、30℃のときは30.4g/㎥であることがわかりますね。

ここから、気温が高くなれば飽和水蒸気量も当然に多くなるということを読み取ることができるでしょう。さらに、ここで示されている以外の温度の場合であっても、おおよその数字を読み取ることもできますね。

湿度について考えてみよう

例えば、気温が30℃のときに、水蒸気量が17.2g/㎥であったとしましょう。図の水色の部分ですね。このときの湿度を求めてみましょう。つまり、先程の公式より、

湿度=17.2(g/㎥)÷30.4(g/㎥)×100
=約57%

と、求めることができます。

露点について考えてみよう

気温30℃における水蒸気量が17.2g/㎥である場合に、気温をどんどん下げていくと、どの時点で水滴が発生するでしょうか。

これは、20℃の飽和水蒸気量が17.2g/㎥であることに注目すればわかりますね。

つまり、20℃の時点で、空気中に含むことができる水蒸気量と全く同じだけの水蒸気量を溶かしていることになるので、これよりも少しでも気温が下がってしまうと、空気中から水滴があふれ出てしまうことになります。

したがって、この場合の露点は20℃であることがわかるのです。

溶けだした水滴量について考えてみよう

では、さらに気温を下げ続けて10℃まで下がったとしましょう。この時、どれだけの水滴が発生するか読み取ることができますか。

ここまでストーリーだてることができれば簡単にわかると思います。

つまり、20℃で溶けだした水滴が、更に気温を下げることによってどんどん増えていきます。そして、10℃の状態では、空気中にとけることができる飽和水蒸気量が9.3g/㎥であることから、これを超える部分は、全て水滴として発生してしまうことになるのです。したがって、

17.2(g)-9.3(g)=7.9(g)

の水滴が発生することになります。

さいごに

以上でみてきたように、飽和水蒸気量や露点が問われる問題では、今間で述べたようなストーリーを頭の中に作ることができれば一連の流れとして全ての問題に解答することができます。

グラフをぼんやりと眺めるだけではなく、実際に溶けているイメージ、溶け出すイメージを重ねることができれば、より効率的に問題を解きすすめることができるでしょう。

そして、その段階になれば、飽和水蒸気量の問題は、むしろ得意分野になっているのではないでしょうか。

グラフ問題一般に言えることですが、先程述べたように、できるだけたくさんの情報を読み取る練習を重ねることが上達の鍵です。しっかりと練習を重ねましょう。

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