中学受験直前のスランプ!スランプに陥ったときの対処法と陥らないためにすべきこと

中学受験期のスランプ中学受験の勉強をしていると、突然スランプに陥ることも少なくありません。

特に受験期直前になると、焦りがスランプを引き起こす場合もあります。一方で、スランプは事前に防ぐことができるほか、たとえスランプになっても学力面で問題がなければきちんと解決できます。

この記事では、受験期直前にスランプに陥らないために何をすべきか、また、スランプに陥ってしまったらどう対処すべきか、塾講師の経験からポイントをご紹介していきます。

中学受験期のスランプとはどのようなもの?

最初に、そもそもスランプとはどのようなものか、お話しておきます。

スランプというのは、一時的に不調になることを意味します。重要なのは、スランプは基本的に「一時的なもの」ということです。

つまり、一時的なスランプ期さえ脱すれば、また元通りの調子に戻ることができます。スランプは治らないものではありません。

また、スランプに陥らないために考えるべきことは、「スランプ期という一時的なものをどうすれば回避できるか」ということです。

このように、スランプはあくまで一時的なものと捉えておいてください。

勉強におけるスランプとは?

勉強におけるスランプであれば、一時的に成績が伸び悩むこと、得意だった科目・分野が一時的に解けなくなることなど、一時的な勉強の不調を表します。

簡単に言うと、勉強のスランプは、「もともとできたはずの科目・分野が一時的にできなくなった」という状態を意味するわけです。その科目・分野における知識や実力はすでに備わっているものの、何らかの原因で一時的に成績が伸び悩んだりする状態がスランプとなります。

つまり、もともとできたはずの科目・分野なのだから、スランプ期さえ脱すればまた元通りの成績に戻る、と考えられるのです。また、こうしたスランプ期に陥らないためには、一時的に不調になる原因を知り、いかにしてスランプ期を回避するかを考えることが大切です。

スランプの原因とは?

スランプの原因は、気持ちから来る焦りなどが挙げられます。知識や実力にほぼ問題がないにもかかわらず、一時的に成績の伸び悩みなどの不調が起こるということは、その原因は学力面ではなく精神面にあると考えられます。

例えば、夏期講習で思いっきり勉強をしたにもかかわらず、休み明けのテストであまり良い点が取れなかったとします。得点としてはそこまで問題がないレベルでも、「あれだけ努力したのに全然点が取れなかった」と子どもが思ってしまうと、モチベーションの低下につながります。

そうなると、苦手分野だけでなく、これまで得意分野だったものまで点が取れなくなってしまう状態になりかねません。

このケースでは、得意分野においてスランプが起こり、得意分野にまで苦手意識を抱いてしまうという悪循環になっています。そして、こうしたスランプは気持ちの焦りが主な原因となります。

スランプは思い込みから来るもの

上記の例で考えてみましょう。

そもそも、夏期講習で学んだ勉強と休み明けのテストの出題範囲が必ずしも重複するとは限りません。また、夏期講習で基礎を磨き、応用力はこれから身につけるという段階にもかかわらず、もし休み明けに応用問題メインのテストを受けたとしたら、どうしても得点は難しいでしょう。

上記は少々極端な例ですが、テストの得点というのは、子どもの努力と必ずしも直結するとは限りません。最終的に本番の試験で得点できれば良いのであって、そこに至るまでの各種テストの結果にはあまり振り回されない方が好ましいです。

しかし、こうした事情があるにもかかわらず、「一生懸命頑張ったのに結果に結びつかなかった」と子どもが思い込んでしまうと、気持ちの面で焦りが生まれ、モチベーション低下やスランプを引き起こす可能性があります。

ただ、こうしたスランプの要因はほとんどが思い込みであるということは、ぜひ知っておいてください。

受験期直前にスランプにならないために知っておきたいポイント

それでは、ここまでお話ししたポイントも踏まえ、受験期直前にスランプに陥らないためにはどうすれば良いか、ポイントを整理していきましょう。

受験期直前はスランプになりやすい?

ほとんどの受験生は、受験日が近づいてくると焦りが生まれます。いよいよ受験をするという実感が生まれ、緊張感が増して焦ってしまうこともあるでしょう。

こうした気持ちは誰しもが抱くものであり、焦りそのものが悪いわけではありません。ただ、焦りによってスランプに陥ることは避ける必要があります。

親としては、焦りによるスランプが受験期直前に起こりやすいことに注意し、そうならないためのフォローを考えなくてはなりません。

成績が下がった原因を冷静に考える

特に成績が下がった場合のフォローは、子どものスランプを防ぐ重要な意味があります。

成績が下がって子どもが必要以上に焦ると、その焦りがスランプを引き起こすおそれがあるからです。

受験勉強をしていれば、何らかの原因で成績が下がることはあります。重要なのは、成績が下がったときにその原因を冷静に突き止め、対処することです。もう少し強化すべき分野は何だったか、どの分野の理解が甘かったのか、まず冷静に分析し、対策につなげましょう。

そして、成績が下がったからといって今までの勉強が全て無駄になったと思い込むことは絶対に避けてください。

優先して見直すべきは苦手分野の勉強方法であり、得意分野の勉強方法まで全て見直す必要はないからです。得意分野に至るまで全ての勉強方法を変えても、かえって逆効果です。それこそ得意分野で得点できなくなるスランプになりかねません。

成績が下がった原因を考えるうちに、確かにこれまでの勉強で改善すべき点が見つかることもあるでしょう。しかし、これまでの勉強が全面的に悪かったとは言えないのです。

何がいけなかったのかを冷静に捉え、むしろ改善すべきでない点はそのままにしておく必要があります。このあたりの判断を正確にし、焦りによるスランプを防ぐためにも、成績が下がった原因は冷静に分析しましょう。

悪い面だけでなく良い面にも意識を向ける

たとえ成績が下がったとしても、悪い面だけでなく良い面にも必ず目を向けてください。

例えば、「全体の成績は下がってしまったが、この分野だけはむしろ以前よりできるようになった」など、良い面があればしっかり目を向け、子どもに自信を持たせることが大切です。

スランプの一番怖いところは、これまでできた得意分野でさえ得点できなくなるおそれがあることです。これは、成績の悪い面ばかり気にしてしまい、子どもが勉強全体に自信をなくしてしまうことが原因の一つです。

そうならないためにも、良い結果を残せた部分をしっかり評価してあげて、子どもの自信をなくさないように声かけすることが大切なのです。

勉強量を増やせば良いわけではない!成績が下がった原因を冷静に分析する

成績が下がったとき、もちろん改善すべき点があれば改善する必要がありますが、ただ勉強量を増やせば良いわけではありません。

受験期直前になって「もっと勉強量を増やさなきゃいけないんだ」と思い込んでしまうのは、子どものメンタル的に好ましいものではなく、焦って勉強量を増やしても成績を改善することは難しいです。

むしろ、「こんなに勉強量を増やしたのにちっとも成績が変わらない」などと余計に焦ってしまうおそれがあり、本格的なスランプに陥るおそれもあります。

先ほどもご紹介したように、成績が下がったときに行うべきは、「改善すべきところを改善する」ということです。

勉強量を増やすことがその改善にあたるのか、しっかり考えなくてはなりません。そして、何を改善すべきかを正確に理解するためには、成績が下がった原因を冷静に分析する必要があるわけです。

夏休み明け以降の子どものメンタルには特に注意する

受験期直前といっても捉え方はさまざまで、どのくらいの時期から焦りが強くなるのかという点も、子どもによってさまざまです。

ただ、受験勉強の期間、子どもの性格などを問わず、夏休み明け以降には特に注意してください。

というのも、夏休み中に思いっきり勉強した子どもは、その後の結果に非常に敏感になるので、テストの結果や日々の勉強の調子が少しでも悪かったりすると、それだけでへこみやすくなるからです。

そこで悔しい思いをして、「もう一度頑張ろう」と冷静に考えられれば問題はありませんが、焦って無理に勉強量を増やしたり、「どうぜ自分なんか…」と思ってやる気をなくしたりすると、スランプに陥る危険性が高まります。

これらは、いずれも知識や実力というより精神面での問題になります。先ほども述べたように、受験というのはあくまで本番の試験で得点できれば良いのであり、そこに至るまでのテスト結果や日々の勉強の調子に対し、あまりに過敏に反応することは好ましくありません。

こうした点を踏まえ、特に夏休み明けの子どもの精神面には注意しておきましょう。受験日1~2ヶ月前といった直前期で子どものメンタルに注意することはもちろん、夏休み明けから注意しておくに越したことはありません。

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親だからこそフォローできること

良い面を評価してあげること、これまでの頑張りを認めてあげることは、親が行うからこそ大きな力を発揮します。

子どもの成績が下がってしまったとき、勉強の調子がうまく出ないとき、まずその原因を冷静に考えたうえで、褒めるべきところは必ず褒め、サポートしてあげてください。

親として、時には「もっと頑張りなさい」と言うべき場合もあるでしょう。

ただ、必要以上の勉強をさせても、子どもの負担が大きくなるほか、こうした負担がスランプを引き起こすケースもあるのです。

中学受験の目標はあくまで志望校の合格です。普段の勉強は合格のために必要な範囲内で行うべきであり、その範囲を超えて勉強をさせても、かえって逆効果です。

時には「もっと勉強しなさい」「もっと頑張りなさい」と言うべき場合もありますが、まず子どもの現在の勉強状況を見て、勉強量自体に問題がないのであれば、褒めるべき点をしっかり褒めてあげてください。

それが子どもの精神面での負担を減らし、スランプを防ぐことにもなります。

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直前期にスランプに陥ったときの考え方・対処法

中学受験で疲れている子供スランプは事前に防ぐに越したことはありませんが、中学受験の直前期になってスランプに陥るケースもあります。

ただ、もしスランプに陥ったとしても、その子どもの学力に特に問題がないのなら、スランプの克服は十分に可能です。スランプは基本的に一時的なものであり、スランプ期さえ脱すれば解決されます。

以下、受験期直前にスランプに陥った場合にどう対処するか、ポイントをご紹介します。ここまでご紹介したスランプに陥らないための方法と合わせ、参考にしてみてください。

焦りや思い込みをなくし、まず冷静に考える

子どもがスランプに陥ると、親としても非常に心配になるでしょう。ただ、スランプに悩む子どもは冷静な気持ちになれないことが多いので、まず親の方からしっかり冷静に考えなくてはなりません。スランプの要因となった焦りや思い込みはどこから生まれたのか、冷静に分析することが大切です。

例えば成績が下がったとき、これまでの勉強方法が全てダメだったと考え、勉強量を増やして勉強方法を変えたとします。その結果、かえって効率が悪くなって成績がもっと下がったとしましょう。

この場合、子どもとしては、「一生懸命頑張ったのに結果に結びつかなかった」と思わざるを得ないでしょう。そうなると焦りはますます強くなり、いくら勉強しても成績が伸びない、あるいは勉強したのに成績が下がる、といったスランプ状態になるおそれがあります。

この場合のスランプの原因は、勉強方法に対する考え方にあります。先ほども述べたように、成績が下がったからといって勉強量を増やせば良いわけではありません。

成績が下がった場合、その原因を冷静に分析し、改善すべき点のみ改善し、改善しなくて良い点はむやみに改善しないことが好ましいです。

しかし、「これまでの勉強方法が全てダメだった」と子どもや親が思い込んでしまい、むやみに勉強量を増やして勉強方法を変えてしまえば、かえって逆効果になってしまいます。事実、こうしたケースはしばしば見られます。

このような場合、一度勉強量を減らし、子どもの負担を軽くしてあげることが効果的です。これまでの勉強を否定せず、もとの勉強方法に戻してみるのも良いでしょう。

そのためにも、まずは親が冷静に状況を把握し、子どもに適宜フォローを行うことが大切なのです。

これまでやってきたことを全否定しないこと

上記で述べたように、これまでの勉強方法が全て間違っていたなどと思い込むと、かえって逆効果です。特に受験期直前にこれまでやってきたことを全否定してしまうと、焦りはなおさら強くなり、スランプが悪化する要因にもなります。

もし子どもがこれまでの頑張りを否定するような発言をしてしまったら、「頑張りが無駄になることはない」という点をはっきり教え、これまでの子どもの頑張りを肯定してあげてください。

直前期のスランプだからこそ、「もっと勉強しなさい」「もっと頑張りなさい」ではなく、「これまでこんなに頑張ったんだから、自分を信じて勉強を続ければ大丈夫」という点を話し、サポートしてあげましょう。

特に直前期の場合、知識も実力もある程度備わっています。あとは自分の力を信じて乗り切るだけなのです。

その際に、時としてスランプに陥ってしまうこともあるでしょう。それでも必要な学力が備わっていれば、焦りや思い込みをなくすだけでスランプに十分対処できます。

子どもの可能性を親が信じてあげることも、スランプを乗り切るうえで非常に大切なことです。これまでの頑張りを全否定することなく、子どもも親も自信を持って臨んでみてください。

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スランプに陥ってしまったら原因を冷静に考えてフォローしていこう

今回は、中学受験の直前期にスランプに陥らないように気をつけるべきこと、スランプに陥ってしまった場合に対処すべきことについて、それぞれご紹介しました。

スランプは基本的に焦りや思い込みから生まれるもので、一時的なスランプ期さえ乗り切ればそこまで深刻化はしません。ただ、受験期直前になれば焦りも増すので、なるべくスランプにならないように日ごろから対処しておくことが大切です。

直前期にスランプに陥らないようにするには、特に成績が下がった時のフォローに注意する必要があります。成績が下がった場合、改善すべき点のみ改善するという考え方を意識し、それまでの勉強方法を全て否定することは絶対に避けましょう。

今までの勉強が全て間違っていたと思い込むと、焦りからスランプを引き起こすおそれがあります。そうならないために、良い面にも目を向け、褒めるべき点はしっかり褒めてあげることが大切です。子どもの自信が維持されれば、それだけスランプが起こる可能性も低くなります。

また、もし直前期にスランプに陥ったとしても、その原因を冷静に考えたうえでフォローすることが大切です。この場合も、これまでやってきたことを全否定することは絶対に避けてください。子どもと親が一緒に頑張ってきたことを振り返り、最後まで自信を持って臨むことが何より重要です。

中学受験の勉強をしていれば、焦ることも確かに多いでしょう。だからこそ、子どもと親が自信を持って一緒に乗り切ることが大切なのです。

今回ご紹介したスランプをめぐる考え方もぜひ参考にしつつ、子どもと親の二人三脚で受験に臨んでみてください。

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