本当のところを知りたい! 小学校受験に必要な勉強時間とは?

小学校受験に必要な勉強時間

合格のために必要な勉強時間は一体どれくらいなのか、小学校受験に向けて本気で学習に取り組み始めるととても気になってくる問題です。

ところが、合格者の方に聞いてみてもその回答には大きな幅があります。

入試直前期には朝5時に起きてペーパーを解かせていたという方もいれば、週に2,3日、1時間弱しかさせなかったという方もいて、ますます混乱してしまうこともあるかもしれませんね。

しかし、お子さんの理解度や習熟度、志望校の難易度、科目などにもよりますので、一概にこれくらいの時間が必要ですとはいえないのが実情です。

また、小学校受験に必要な勉強とは、ペーパーの枚数や時間に表すことのできるものだけではなく、制作や運動、行動観察にも結びつくような遊びや日々の生活の中でも実践できます。

そこで今回は、必要な勉強時間の代わりとなるような、学習のポイントをまとめてみました。

こどもの成績は階段式に伸びる

こどもの学習に寄り添っているとなかなか理解できない、なかなか成績が伸びないと感じることがあります。

その一方で、あるとき突然理解が進んだり、成績が伸びたりします。

これはこどもの成長がなだらかな曲線状または右肩あがりの直線上に伸びるものではなく、停滞と急上昇を繰り返す、階段式に伸びるためです。

また、幼児期の発達段階において4歳頃というのは他人の感情が分かるようになり、他者と自己との区別がつくようになる時期であり、その感情や戸惑いをどう表現していいのか分からないと感じるお子さんが多いようです。

その結果、感情や理解を外に表現することをやめてしまう子が出てきます。

これは親からしてみると、これまで感じたような目を見張るような成長が止まったように捉えられてしまうこともありますが、自己が確立していくはじめの一歩とどっしり構えて、焦らずに見守ってあげるといいでしょう。

志望校にとって必要な最低限の学力を把握する

小学校受験においてもペーパーの重要度、難易度は学校によってまちまちです。

しかし、幼児教室などでは基礎を固める段階において、個別の学校に応じてここまで理解できればいいというボーダーラインを都度説明することがないかもしれません。

そこで、志望校の過去問から我が子にとって必要な求められる学力を把握しておくといいでしょう。

合格者座談会などに出席すると、そんなに勉強しなければ受からないのと感じてしまうほど学習時間を費やしてきた話などを聞いて焦りを感じてしまうこともあるかもしれませんが、よくよく聞いてみると、ペーパーを重要視する難関校の受験体験記だったりします。

正答率より理解度を重視した学習を意識する

手先が器用な子供

個別試験を行う学校では、試験官とのやりとりの中で学力を判断されます。

そこでは、答えが合っているかどうかよりも、思考のプロセスや論理的な理解が合否に大きく影響します。

もちろん、ペーパーの学校であってもこれらはとても大切なことですが、個別試験の学校では特にこういった面を意識した学習を行うようにしましょう。

そこで、家庭でのペーパー学習においては、どうしてそのような答えになったのかを一つ一つ尋ね、その思考のプロセスが正しいかどうかを評価するような勉強方法を取り入れましょう。

このとき、試験官へ発話することを意識して、分かりやすく丁寧な言葉遣いで説明できるよう練習するとより効率的です。

なお、正解の問題こそ、その思考のプロセスの誤りを見過ごしてしまいがちなので、家庭での学習においては正誤にかかわらず、一問一問丁寧に確認していきましょう。

小学校受験の参考書

習熟度に応じた学習カリキュラムを組む

幼児教室を利用している場合は、そのカリキュラムに従って学習を行っていけばいいのですが、家庭での学習だけで小学校受験にのぞむ場合は大まかに次のようなスケジュールを意識して年長時の学習カリキュラムを組むようにしましょう。

小学校受験までの勉強スケジュール

  • ~4月 基礎
  • 5月~7月 応用
  • 8月~直前期 過去問

早い段階から難問に挑むと受験のストレスや勉強嫌いにつながることもあります。

そのため、ここで紹介したカリキュラムもあくまで目安にとどめ、お子さんの習熟度に応じて基礎から順に学習していくようにしましょう。

また、年長時からは理解度を確認したり、場慣れさせたりするために模試を利用しましょう。

なお、模試はその難易度が志望校のものとはかけ離れていることもあります。

そこで、ただ模試の点数に一喜一憂するのではなく、志望校の問題を想定してその結果を判断するべきといえます。

最後に

いかがだったでしょうか。

今回はペーパーや個別対策の話が中心となってしまいましたが、これに並行して、行動観察、制作、面接などの対策も日頃から行っていかなければなりません。

行動観察や制作などは直前期になってトレーニングをしても身につくものではないので、小学校受験をはじめた時期から日々の生活の中で取り入れていけるといいでしょう。

また、面接対策については8月以降に本格的にはじめることで十分に対策できると思いますが、面接と気構えるのではなく、普段から受験での質問を意識した会話を親子間で楽しめるといいですね。