今回は家庭教師の現場で使っている中学生向けのおすすめ問題集についてご紹介していきます。
実は皆さん、苦手とする部分は殆ど同じなのです。
勉強において大切なことは、単元のポイントを完全に「理解」すること、問題を繰り返し「練習」すること。
ですので、それぞれのレベルに合った効率的に学習できる問題集を探しましょう。
それでは、レベル別にご紹介していきます。
目次
学校の授業についていけない中学生におすすめ問題集
最近の公立中学校では、生徒の理解度に関係なく、どんどんと授業が進みます。
定期テストの予想問題を作るため、学校の先生が参考にする資料を調べることがあるのですが、最近では学校の先生は如何に授業をスムーズに進めるかということにだけ注力しているのかと驚くことがあります。
中学校の授業スピードは一月一単元
実際3学期制の場合、1学期の間にどの教科においても単元が大体2~2.5個ほど進みます。この速度は、1ヶ月で約1単元強進むことになり、1週間で教科書4~5ページの速度です。
勉強ができる子にとっては何ということはないペースですが、中レベル以下の子にとっては、大変に厳しいペース。
ボーっとしているうちに、あっという間に置いて行かれてしまいます。
授業の理解度はテスト結果で分かる
学校の授業の理解度は定期テストの結果に表れるものです。
テストで思わしい結果が取れない場合は、家庭学習もしくは塾の勉強などで補填しましょう。
学校で必修として課されている教科書ワークは作りが良い物もあるのですが、反対にそうでない物もあり、それだけやっていればテストで良い点が取れるかというと、そうではありません。
授業が分からない、テストが出来ない子は基礎が不十分!
学校の授業が分からない、テストで良い点が取れない子の場合は、市販の教科書ワークを使って、基礎からしっかり勉強し直しましょう。
学校で使っている教科書の出版社は何社かありますので、ご自分の学校が使っている教科書と同じ出版社のワークを使います。
メジャーな出版社のものは、街の本屋さんでもすぐ手に入ります。
問題集選びのポイント
ポイントは、このようなワークは毎年内容が更新されるので、年度が合っているものを使うこと。
年度が合わないと、内容が改訂されている場合もあり、教科書にはあるのだがワークには掲載されていない部分が出てきてしまいます。特にネットで買う場合は間違い易いですので、注意して下さい。
関数や方程式、グラフが苦手な中学生におすすめ問題集
関数・方程式は中学1年から3年になるまで3年間を通し学ぶ分野で、数学の基礎となる大切な部分です。
関数・方程式が分からない子の特徴
ここでつまずく子は、小学校の分数や小数に理解が不十分な場合が多く、また「関数ってなに?方程式ってなに?」とそもそもを分かっていない子が多くいるのが特徴です。
関数・法的式が苦手な子におすすめの問題集
Z会の先生が監修した「未来を切り開く学力シリーズ 中学数学発展篇 方程式と関数」は、学年に渡り、細切れで学ぶ関数の分野を1冊の本にまとめた問題集です。
文字が大きく、単元ごとに大切なポイントが簡潔にまとめられており、無駄なことを覚える必要がありません。基礎的な問題が十分な量で載っており、理解と練習の両方を満たしてくれる大変分かり易い問題集です。
これを1冊やれば、「関数ってなに?方程式ってなに?」とはもう思わなくなりますし、中学3年で苦手とする場合が多い”因数分解”や”根号”についてもすっきりと学ぶことができます。
分かるまで、出来るまで繰り返そう!問題集の効果的な取り組み方
関数の問題に関しては、繰り返し練習あるのみ。
各学年で使っても良いですし、3年生になってから受験前の総復習にも使えます。
目次に習うべき学年が記載されているので、参考にしてみましょう。
また実力テストや入試では必ず出てきて、これまた苦手とする子が多くいる”数列”の単元も載っていますので、これでしっかりと勉強しましょう。
現代文の長文読解が苦手な中学生におすすめ問題集
小学生の頃から日常的に本を読んできた子は、中学校に進学しても、ある程度は自然と現代文が解けることが多いです。
しかし、国語に苦手意識が強かったり、また嫌いであったりすると、なかなか問題を正しく解けず、苦しい思いをすることになります。
国語という教科は非常に論理的な学問
私達は、設問で自分の考えを求められていると勘違いしてしまうのですが、実は全くもってそうではありません。
答えは文章中に全て書いてあり、私達が求められているのは、正しい答えを見つけ出すこと。
国語の解法においては、いかにその場所を正しくみつけるか、そのテクニックを練習することが大切です。
現代文の長文読解な子供におすすめの問題集
「出口の国語 レベル別問題集」は国語を論理的に解く方法(ロジカルリーディング)を分かり易く解説した問題集です。
解答が非常に詳しいので、1人での家庭学習にも向いているでしょう。
まずは、レベル0から始めてみましょう。
薄い問題集ですぐに完了も可能ですので、実力に応じて最高レベルの6までチャレンジしてみましょう。
この本のシリーズで、最終的には大学受験用までの力を磨いていけます。
「出口の国語 レベル別問題集」がおすすめな理由
私が良いなと思ったポイントは、出題文が非常に秀逸なところです。
大江健三郎や三浦綾子など著名な作家の小説、随筆の他、論説文も短く的確にまとまっており、読むだけで知識や感性を育てることができます。
この問題集は慌てて解くのではなく、是非じっくりと時間をかけて取り組んで下さい。
良い文章をじっくりと1度は通しで読み、次に問題を確認しながら2、3回読み込みます。
国語の実力変化はなかなかすぐには現れませんので、根気強く長い目で取り組みましょう。
進学校で上位にいきたい中学生におすすめ問題集
最後に、進学校でいつも平均点どまりという子にお勧めの問題集を紹介します。
能力をさらに伸ばすためにおすすめの問題集はこれ
文英堂の「最高水準問題集」は、学校のワークや問題集はソツなくこなせるのだが、+アルファの力が足りない子、上位グループに行きたいのだが、なかなか点数が伸びない、どうしたら良いのか分からないといった子にお勧めです。
単元ごとに全てのパターンの問題が申し分ない量で載っており、更に難関校の入試問題(最高水準問題)を解くことで、ライバルに勝つ力を身につけることができます。
難しい問題はすぐに諦めるのではなく、15~20分くらいは考えてみましょう。
解答は詳しいので、分かり易いと思います。
間違えた問題は、完全に解けるようになるまで、何度も繰り返し解き直してみましょう。
繰り返しのトレーニングで能力は伸びる
テストの時いつも時間が足りなくなってしまうのも、トレーニング不足から来ることです。解く問題の量と難易度を上げることで、スピード不足も改良することができますので、頑張りましょう。
最高水準問題集には、さらに上のレベルの最高水準特進問題集というものがあります。皆と同じことをしていても上位にはいけません。
どんどんとチャレンジして、自分だけの確実な力を伸ばしていきましょう。
まとめ
問題集においては、適材適所が非常に大切です。
本屋さんにこまめに立ち寄り、今自分にはどういった問題集が良いかなと探すこともまた勉強です。
大学受験になれば、必要な参考書を探すのも自分でやらなければいけません。
自分の勉強には何が足りないかを常に考えられる子になりましょう。