中学受験は家族との戦い!?中学受験をする親に必要な3つの覚悟

中学受験をする親の覚悟

一般に「中学受験は親の受験」と言われます。大学受験をする高校生とは違い、小学生は精神的にまだまだ未熟なため親の協力が不可欠です。

中学受験には進学塾に通うのが基本です。上位の有名校でも年に数名は塾に通わなかったという強者が合格するようですが、それはやはり珍しい例です。

大切な我が子を志望校合格へと導くためには、学校と塾の両立が必須です。

ハードな受験戦争を乗り越えるために、親は「経済面・体力面・精神面」の3つの覚悟をしておきましょう。

1.経済的な覚悟

経済的な覚悟

6年生の進学塾の費用は100万円超

進学塾を考えたとき、真っ先に思い浮かぶのは費用でしょう。

中学受験では4年生から塾へ通うのが一般的です。4年生で受験勉強のペースをつかみ、5年生で知識の完成、6年生で実践演習と考えます。

4年生は大手塾で年間50万、5年生は70万円程度かかります。6年生になると一気に金額は増え、約100万円かかります。

6年生は月々の月謝に加え、志望校対策の講座や季節ごとの講習、さらには模擬試験を受ける回数も多いので他の学年と比べて高額になっています。

小規模塾では6年生でも70万程度と大手塾とでは30万ほどの違いがありますが、決して安くはない費用です。

中学受験の受験料は10万円

受験時に中学校へ払う受験料は1校あたり2〜3万円です。

試し受験、滑り止め、志望校を含めて5校ほど受ける人が多いようです。

同じ学校に複数回出願する場合もあります。それらの総額は約10万円になります。

家庭教師を併用する人も

上位校に強い大手塾に通う場合は授業についていくだけでも大変です。

そのため家庭教師や個人指導塾を併用することも珍しくありません。

6年生の1年間だけ家庭教師を頼む場合は10万円程費用がかかります。

中学受験に必要な費用

2.体力的な覚悟

体力的な覚悟

自分と子供のスケジュール管理

受験勉強をするのは子供ですが、いつどんな勉強をどれだけやるかのスケジュールは親が組み立ててあげる必要があります。

もちろん学校の勉強もおろそかにはできませんから、6年生にもなると学校・塾・過去問の3つが進められるようにスケジュールを立てなければなりません。

1週間単位、1カ月単位、そして受験日までのスケジュールを立てるのはとても労力のいる仕事です。

また6年生ともなると、学校行事・学校見学会・模擬試験など週末を利用したイベントが多くなります。予定が重ならないように計画・準備が必要です。

中学校の情報収集

塾選びから志望校決定まで、とにかく色々な情報を集めなければなりません。

学校説明会や受験補備など中学校の情報はやはりインターネットが便利ですし、関東の学校や女子校などに絞った合同説明会も開催されてます。

志望校決定までは何校も調べて比較することになります。

学校説明会には本人ではなく親だけが参加することも多い上、説明会・学校見学・学園祭など、同じ学校に何度も行くことも少なくありません。

学校主催のイベントには、名前や顔を残すことを考えてもできるだけ参加したいものです。

勉強のサポート

知識を覚え解法を身につけるのは子供本人ですが、採点や分析は親でもできますし、できるなら本人と2重チェックするのが効果的です。

間違えやすいポイントや抜けている知識を炙り出し、弱点を潰していきます。勉強の方向性は進学塾のアドバイスを受けて親が決めることになります。

家での勉強は誘惑が多いため、親は勉強の環境づくりもしなくてはなりません。

テレビやゲームはもちろんですが、子供が勉強している横で親がくつろいだり遊んだりすることも避けたいところです。

平日の夜や休日は親もゆっくり休みたいところですが、子供のことを考えると控えざるをえません。

3.精神的な覚悟

精神的な覚悟

子どもの精神ケア

受験勉強は多くの子どもにとってストレスとなります。

特に勉強の成果が出ない時やテストの結果が悪い時は落ち込むことでしょう。

苛立ちからつい強い言葉で当たることも少なくありません。そんな時こそ親は支えになってあげなければなりません。

もちろん親も中学受験に不安や苛立ちを抱えているはずですが、そこはぐっと我慢して子どもを受け止めてあげたいものです。

4年生頃からは反抗期が始まることもあります。親が勉強に関わることを嫌がるのはもちろん、受験について話すことすら拒否反応を起こす子もいます。

その場合はできるだけ早く学校や塾など家庭以外の様子を知り、協力を仰がなくてはなりません。

家族がバラバラにならないために

子どもの受験は夫婦仲にも少なからず影響を与えます。

受験や勉強に対する考えや思いのちょっとしたズレが夫婦の溝とならないよう、夫婦の話し合いも大切です。

上に兄姉がいる場合は、親も本人も兄弟を比べてしまいがちです。

弟妹がいる場合は、親が受験にかかりきりになってしまうことが小さい兄弟のストレスとなることもあります。

受験がきっかけで家族がバラバラになることのないよう、親は気を配らなければなりません

周りの親との関係

例えばママ友のように、親同士の関係も受験生同士だと難しくなります。

子どもの受験校の探り合いや成績の比較は避けたいものです。

自分だけが受験する場合は、話が合わず付き合いづらくなることも考えられます。

大切なのは中学受験の捉え方

中学受験は子どもの成長と家族の絆を強くする場と捉えることもできますし、もちろん子どもの将来にも役立ちます。

ここまでは中学受験の厳しさをまとめてきましたが、大切なのは捉え方です。

安易に中学受験を考えると、こんなはずじゃなかった…と戸惑うことになってしまいます。

中学受験は家族の戦いと考え、覚悟を持って臨みたいものです。