「子育てに失敗した」と心から感じた出来事と今振り返って思う事

私は子育てに失敗したと感じた出来事

長い子育て。失敗に感じた事は1度や2度ではないと思います。そんな中、我が家の子育ての中で、本当に本当に子育てに失敗した!と心から思った体験を述べたいと思います。

憧れの中学から出た春休みのプレゼント

これは上の男の子が12歳の時の事です。幼い時から家庭学習もマメに見てあげ、小学校スポ少サッカーのキャプテンと保護者会会長でどんなに親子共忙しかった時でも塾を休まず、やっと受かった中学校に入った時のお話です。

受験に合格した子には、入学式を控えた春休み、中学校から宿題が出ていました。”この宿題をやって、晴れてこの学校に入学してきてください”という学校側の思いが詰まった贈り物のような宿題です。

大変だった受験に受かり、やっと入れる学校の憧れの勉強とあれば、普通は嬉々としてやりますよね。憧れの学校、憧れの中学。普通なら張り切って取り組むものだと思います。

文字通り「最初が肝心」と私も考えていたので、毎日「宿題やってる?」と声をかけていました。「やってるよ」と真面目で大人しい息子は、いつもそう答えていました。

宿題チェックの日がやってきた

内容を見ると、そんなに難しいものではないです。それは勿論、普通の勉強よりは難易度は高いですが、受験勉強をこなしていればできる問題でした(小学校の内容)。量はありましたので、毎日計画的に取り組まなくてはいけない事は確かではありました。

そして、入学式前の「宿題チェックの日」がやってきました。この日は通学カバンなどの備品の受け取りもあり、親子揃って学校に出向き、合格の喜びといよいよ迫る入学への期待に胸を膨らませる日でもありました。

「宿題チェック」のため、教室の前の長机に先生が座り、受験番号順に呼ばれた子が次々とノートや記入したテキストを見せています。うちの息子も、まあきっと上手くやっているのだろうと安心していました。

途中からが…ない

息子の番になりました。親である私も隣に立ちます。「テキストには書かず、ノートにやりました」と言ってノートを広げる息子。誇らしい気持ちで眺めていました。初めて直接お会いする先生にも、親のたしなみとばかりに少々、過剰気味にご挨拶しました。

ニコニコする私。いつも通りの息子。と、ノートをめくっていた先生が「うん?」と言いました。私はニコニコしたままで、ノートを覗き込みました。「この後がないよね。どうしたの?」と先生が言いました。途中の部分からが無いようです。

「あれ?」と言って、ページをめくって探す息子。数分、ペラペラとやっていましたが、「ない…ですねぇ…」と息子。「どうしたの?どこか別の所にノートがあるの?持ってきて良いよ」と先生。「あ、はい。家に別のノートがあり、それを忘れてきてしまいました」と息子。

笑う先生。私はあらら…と思いながらも、「申し訳ございません!」と言い、「まだ時間があるので大至急家に戻り、取って参ります!」と言いました。家までは車で片道30分の道のりです。

先生は「いえいえ、大変なので後日で良いですよ」と仰いましたが、ここで息子の評価が下がったら可哀想だ、やっぱり最初が肝心だからと思い、「大丈夫です!取って来ます!」と言って深々とお辞儀をし、息子と一緒に学校を出ました。

急ぐ車

車中では道中急ぎながらも、「ノート忘れちゃったの!?ちゃんと確認しないとダメでしょう」などと冷静を保ち、忠告していました。イライラしましたが、こういう時は怒鳴っても仕方ありません。息子の不注意を嘆きながらも、事前にもっとしっかり確認させなきゃダメだったなぁと私も反省していました。

自宅の前に着き、「さあ!ノートを取っておいで!」と息子を家にやりました。勿論、エンジンはかけっぱなし。息子がノートをひっつかんで出てきた瞬間に、また急いで学校に戻ればなんとか間に合う、そんなタイミングです。

しかし、焦る私の気持ちとは裏腹になかなか出てこない息子。おかしいわね…何やってるのかしら?間に合わなくなるよ?なんて思いながら、気ぜわしく家に入ります。自分の部屋でごそごそやっている息子。

「あったの?」「うん、あった」「じゃぁ、行こう!」再び、車でトンボ帰り。なんとか時間内に着き、最後の子の後に並び、先生に「ありました~!!」と見せました。

呆然と立ち尽くす

新たなノートをめくる先生「………。どこ?」

書いてなかったのです。白紙のノートでした。息子は問題を途中までしか解いておらず、家に別のノートがありますとウソをつき、何も書いていないノートをコレだと言い、私に車を走らさせて学校に戻り、先生にもありましたと再々度ウソをつき、白紙のノートを見せたのでした。

全てを把握した私は、再び「申し訳ございませんでした」と深々と謝りました。先生は「入学式の日までに必ず全てやってきなさい」と言いました。「はい」と息子。

帰りの車中では情けなくて涙が

今まで、私のいう事はほぼ聞いてきた息子。勉強もちゃんとして、疲れて休みたい時でも頑張っていた息子。そんな息子がこういう事をするのか!というのもショックでしたが、何よりも一番大事なこととして教えて来た「人にウソをつかない」という事を平気でやってのけた息子が情けなく、涙が出てきました。あんなに毎日、「宿題やってるの?」と確認もしていたのに。

私の今までの子育てとは何だったのか、と全身から力が抜けた瞬間です。帰宅後は、今までにないくらいに厳しく息子を叱りつけました。父親も息子を厳しく叱りました。宿題をやっていなかった事が悪いのではない。ウソをついた事が悪いのです。

振り返って思う事

その後、反省して宿題をやり直した息子ですが、この時は自分の子の新たな一面を知った瞬間でしたし、親に従順な小学生から自我をもった思春期の子供に変わる瞬間だったと思います。

当時の私は、ウソをつかれた事ばかりに怒り心頭でしたが、今思えば、受験疲れで勉強に向かう気持ちも下向きになっていたのでしょう。その後の中学校生活でも色々としでかしてくれた息子ですが(ウソも何回かありましたが…)、今は上の高校に進学し、特進クラスで大学受験に向け頑張っています。中学からの気心が知れた仲間に恵まれ、毎日切磋琢磨しながら、楽しくて幸せな学校生活を送っています。

あの時は「ちょっと怒りすぎたかな」というくらい、息子を叱責しました。でも、家庭として一番破ってはいけないルールを犯した時は、親として一番厳しく対応する必要があったと今でも思っています。今は息子は安定していますが、今後もきっとまた何か、やらかしてくれるでしょう。達観して見守る、これが子育てには必要な要素かも知れません。

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