塾と家庭教師の併用は効果的なのか?もし併用するならいつからすべき?

塾と家庭教師の併用

一生懸命頑張っているはずなのに成績が上がらないのはどうして……と悩んだ時、頭に浮かぶのは家庭教師。

進学塾も毎日ミッチリ夜まで授業、というわけではありませんので時間的に家庭教師の利用は十分可能です。

今回は塾と家庭教師の併用は効果的なのか、それぞれのメリットとデメリットを比較して考えてみます。

塾と家庭教師を併用するメリット

1.塾にかかる親の負担を減らせる

家庭教師を併用する場合のメリットは、やはり親の負担が減らせるということ。

子供の勉強面に関する不安はもちろん、先生によっては子供のモチベーションを上げてくれるなど、精神的な負担も軽減されることがあります。

中学受験を考える小学校高学年は反抗期とも重なるため、親子の関係がなかなかうまくいかないこともあります。

先生が親子のクッションになってくれることも期待できますね。

2.質問がしやすい

進学塾では生徒がたくさんいるため、引っ込み思案でおとなしい子供は質問がしにくく感じてしまうことがあります。

家庭教師なら1:1。自分の慣れ親しんだ環境で話すことができるので、おとなしい子も分からないところをちゃんと質問できるようです。

塾ではクラスメイトに自分が分からないことを知られるのが恥ずかしくて発言や質問ができない、という子供も安心ですね。

分からないところを分かるようにすること、つまり弱点の克服こそ成績アップの重要なポイント。

そのために家庭教師は強い味方となってくれますね。

3.オーダーメイドの対策をしてもらえる

1:1だからこそ、志望校や学力レベルに合わせた勉強計画を立ててもらえるのが最大の強み。

ノウハウはあれど、一人一人と向き合う時間はどうしても少なくなってしまいがちなのが大手塾の難しいところです。

「偏差値+5の志望校だけど、算数が圧倒的に苦手」「志望校はまだ決まっていないけど、成績のバラツキが気になる」など、志望校も得意・苦手科目も人によって違うもの。

勉強に対するモチベーションや集中力も十人十色です。

それぞれに合わせた志望校対策をしてもらえる先生なら頼りになりますね。

塾と家庭教師を併用するデメリット

1.経済的な負担が大きい

家庭教師のデメリットは、やはり経済的な負担ではないでしょうか。

大手進学塾に通うだけでも、6年生ともなると年間100万円の覚悟は必要です。

それに加えて家庭教師となると、心配にもなりますよね。

家庭教師はキャリアや会社によって値段の違いも大きいのですが、中学受験に特化した場合は60分で5,000~10,000円程度のところが多いようです。

週1回で月20,000円以上かかる計算。決して安いとは言えません。

2.主体性のない勉強になることも

残念ながら「塾で分からなければ家庭教師に聞けばいい」と思ってしまい、塾での集中力が下がってしまう子供もいます。

優しくて自分だけを見てくれる人がいるなら、その人から教わったほうが安心だし楽ですからね。

結局家庭教師に言われないと勉強できず、効率が下がってしまうこともあるため、注意が必要です。

3.家庭教師も玉石混交

塾であたる先生にも同じことが言えますが、家庭教師もピンからキリまで。

キャリアや実績のある先生ばかりではなく、子供に合う先生が見つかるとは限りません。

一般に年齢の高い先生の方がキャリアもあり信頼できると感じる人が多いようですが、若い先生の方が実際に受験をした経験が近く、子供の心に寄り添いやすいという声もあります。

高学歴の先生の方が信頼できるという意見もあれば、学歴が高すぎると子供の「分からない気持ち」が分からないこともある、という意見もあります。

塾や家庭教師の学歴を非公開としている会社もあります。

先生の良し悪しを測る物差しは多いものの、なかなかそれでは測りきれないのが現実。

とはいえ自宅に招いて子供とマンツーマンで受験に向き合ってもらうのですから、妥協はしたくないところですよね。

塾と家庭教師の併用はメリットばかりではない!

結局併用は有効なのかという疑問に戻りますが、メリットばかりではないため、必ずしも必要とは言えません。

成績が上がらない場合、家庭教師の併用よりもまずは現状を通っている塾に相談してみてください。

特に偏差値50くらいまでの子供の場合、単純に勉強量が不足しているということが考えられます。

他の子供と比べると足りていなくても本人が一生懸命勉強している場合、親は気づくことができません。

基本的な勉強量は足りているか、家庭で学習する範囲ややり方が間違っていないか。まずは通っている塾でしっかり確認しましょう。

塾の先生と話しあっても解決策が見つからなら家庭教師併用の検討を

塾で先生と話してもなかなか打開策が見つからないようなら、併用してみる価値はあるでしょう。

特に弱点の科目がはっきりしている場合や、塾では質問ができない子供には合うかもしれません。

もし併用するなら5年生からがオススメ

6年生になると塾に通う日も家庭学習量も一気に増えるため、家庭教師も始めてしまうと、環境の変化に耐えられなくなることも考えられます。

家庭教師の併用で自由な時間が減ると思ってしまう子供も多いもの。

5年生のうちに学校・塾・家庭教師の生活サイクルに慣らしておきましょう。

中学受験は大変ですが、無理は禁物。最後まで走りきるためにも、常に子供とよく話し合い、親子ともに無理のないスタイルを確立してくださいね。