志望校・併願校の決め方について!子供の中学はどんな基準で決めればいい?

志望校・併願校の選び方中学受験では、第一志望校とともに併願校を決めるケースが一般的です。

ただ、志望校・併願校といっても、具体的にいつまでに決めるべきか、どのような基準で決めるのか、悩んでしまう場合も多いでしょう。

今回は、志望校・併願校の決め方についてポイントをご紹介していきます。

志望校を決める基準

中学受験は、子供が最初から明確に第一志望校を決めている場合もあります。

一方で、中学受験をすることは決まっていても、第一志望校はこれから決めていくというケースもあるでしょう。

また、子供が第一志望校を決めていても、難易度によっては途中で第一志望校を変更せざるを得ないケースもあります。

そのため、親としては、子供の希望・目標があれば優先しつつ、より幅広い視点で志望校の選択肢を検討することが大切です。

志望校を決める代表的な基準は、以下のようになります。

  • 校風や教育方針
  • 偏差値
  • 進学実績
  • 共学か男子校か女子校か
  • 場所(通学時間との関係)

これらの基準から、子供の希望と照らし合わせつつ志望校を絞っていくことになります。

各学校の資料のほか、学校説明会などを積極的に活用し、より正確な情報を入手しておくことが大切です。

以下、上記の基準における重要なポイントを整理しておきます。

校風や教育方針について

校風や教育方針については、各学校の資料だけでなく、学校説明会や見学の場を利用して判断すべきポイントになります。

学校の資料やホームページにも校風、教育方針、校訓などが掲載されていますが、より具体的に判断するためには、学校説明会や見学の機会を利用することが好ましいです。

難易度(偏差値や倍率)だけで決めるのではなく、校風や教育方針が本当に子供に合っているのか、様々な観点から検討する必要があります。

偏差値で志望校は決めるのは避けよう

偏差値だけで志望校を決めることは絶対に避けるべきです。

「合格して入ってみたら校風や教育方針が合わなかった」などの事態になりかねません。

これは何より子供にとって好ましいことではありません。

もちろん偏差値は重要な基準ではありますが、同時に校風や教育方針といった教育現場の情報もきちんと考慮する必要があるのです。

そのうえで、偏差値については「偏差値プラスマイナス10」の範囲で考慮し、志望校を決めることが大切です。

よく言われることですが、現在の偏差値プラス10の学校がチャレンジ校、現在の偏差値マイナス10の学校が滑り止めの学校(いわゆる「おさえ校」)と考えると良いでしょう。

これは併願校を決めるポイントでもありますが、この範囲内で第一志望校を絞っていくことが好ましいです。

その他の志望校を決めるポイント

そのほか、大学受験を念頭に進学実績をチェックすることも一つの目安です。

もちろん、共学の学校にするのか、それとも男子校や女子校にするのか、そもそも子供が通学できる場所にあるかどうかなどの点も、総合的に判断する必要があります。

子供がすでに第一志望校を決めている場合でも、上記の基準に沿って他の選択肢を決めておくことは大切なことです。

この点については詳しくは後述します。

第一志望校は遅くとも6年生の8月までに決める!

第一志望校については、どれだけ遅くとも6年生の8月までに決めておくことが好ましいです。

9月に第一志望校の過去問を解いてみて、苦手分野があれば重点的に対策を行い、11月中にはある程度苦手分野を克服し、12月からラストスパート、という流れが一般的だからです。

もちろん初めから第一志望校が決まっている場合は別ですが、そうでない場合は遅くとも6年生の8月までには決めておくことが大切です。

中学受験の志望校選び

併願校を決める基準

学校を選ぶ基準とは?次に、併願校についてです。

併願校は、上記でご紹介した志望校を決める基準に加え、いくつかポイントがあります。

校風や教育方針などに加え、「偏差値プラスマイナス10」の範囲で検討すると、複数の学校に絞ることができます。

一方で、併願校の場合、「第一志望校と出題傾向が似ているかどうか」という点を考慮することが重要です。

校風や教育方針、偏差値に類似点があっても、学校によって出題傾向が大きく異なる場合もあります。

例えば記述問題が多い学校、選択肢問題が多い学校、途中式・考え方を書かせる問題が多い学校など、出題傾向は各学校で異なります。

併願校を決める際には、なるべくこうした出題傾向が似ている学校を選び、検討する必要があるのです。

併願校を決めておくべき時期

また、併願校の過去問は10月から解き始めるケースが多いです。

第一志望校の過去問を9月あたりから解き始めることを考えると、併願校は10月から過去問に触れておくことが好ましいでしょう。

ここから逆算すると、併願校は9月中には決めておくことが理想的です。

併願校については、実際には3~4校の併願校を受験するケースが多いです。

上記の基準では6~7校程度の併願校に絞ることも可能ですが、子供の体力や受験日程などを踏まえると、実際には3~4校程度の併願校を受験する形になるでしょう。

明確に志望校を決めている場合

志望校を決めている受験生さて、ここまでご紹介したポイントも踏まえ、子供が最初から明確に第一志望校を決めている場合についてお話します。

子供が最初から「この学校に行きたい」と決めているケースはもちろんあります。

子供の第一志望校が明確な場合、その学校に合わせて対策を進めていくことになります。

ただ、志望校の難易度や子供の学力によっては、途中で第一志望校を変更せざるを得ない場合もあります。

そのため、親としては、子供が希望する第一志望校以外の選択肢も事前に検討しておくことが大切です。

もちろん子供の希望や目標は優先するべきで、最後まで第一志望校を変えずに進められるに越したことはありません。

志望校の選択肢を広げておくことも大切

ただ、あまりにレベルが高い場合など、やむを得ず第一志望校を変更するケースも見られます。

こうした事態に備えておくためにも、親は子供の希望・目標を優先しつつ、他の学校の情報も入手し、選択肢を広げておく必要があるのです。

そうすれば、万が一第一志望校を変更するという話になっても、親が子供に他の選択肢をしっかりと示してあげることができます。

特に受験直前で第一志望校を変える場合、子供の不安はさらに大きくなります。

ここで親が他の選択肢をしっかり提案できると、子供にとって安心感が違います。

子供の希望・目標は優先すべきですが、小学生のうちは親が様々な提案をしてあげることも重要になります。

塾などのサポートも受けつつ、親と子供が一緒に志望校・併願校を決めていくことは、親子にとって大切な時間になるはずです。

これは、子供が明確に志望校を決めている場合も例外とは言えません。

志望校・併願校の決め方のまとめ

中学受験では、志望校・併願校の決め方が重要なポイントとなります。

偏差値だけで決めるのではなく、校風や教育方針なども踏まえて検討する必要があります。

そのうえで、偏差値については「偏差値プラスマイナス10」を基準に考えることが好ましいです。

中学受験は、親と子供が二人三脚で乗り切るものです。

この点は志望校・併願校を決める場合も例外ではなく、子供の希望・目標を尊重しつつ、親の方で幅広い選択肢を検討し、提案してみることも重要になるのです。

志望校・併願校の代表的な判断基準やポイントを整理し、検討を進めてみてください。